ノンフィクション出版翻訳の話題
山岡洋一
編集者と翻訳者
が選んだ2008年ベスト・ノンフィクション翻訳書
恒例になったノンフィクション出版翻訳忘年会で、これも恒例になったベスト・ノンフィクション翻訳書が発表された。忘年会参加者がそれぞれ選んだ1年間
のベスト・スリーを集計したものである。参加者はノンフィクション出版翻訳で実績のある翻訳者と編集者・エージェントであり、それぞれ60名以上、合計
120名を超える。したがって、以下に紹介するのは、ノンフィクション翻訳のプロが選んだ2008年のノンフィクション翻訳書だといえる。
ノンフィクション翻訳書は幅広い分野にわたっているので、毎年、参加者の票はかなり分散する。2008年にも86点の翻訳書があげられたが、そのなか
で、以下の6点がとくに多くの票を集めて、2008年ベスト・ノンフィクション翻訳書に選ばれた。
第1位
『人類が消えた世界』早川書房、翻訳者−鬼澤忍、担当編集者−小都一郎
第2位
ランダムハウス講談社、翻訳者−矢羽野薫、担当編集者−常磐亜由子
第3位
『なぜ、アメリカ経済は崩壊に向かうのか』日本経済新聞出版社、翻訳者−山岡洋一、担当編集者−金東洋
次点
『ソロスは警告する』
講談社、翻訳者−徳川家広、担当編集者−青木肇
『戦場で出会った子犬の物語』日経BP社、翻訳者−栗原百代、担当編集者−黒沢正俊
『大暴落1929』日経BP社、翻訳者−村井章子、担当編集者−黒沢正俊